3年に一度開催される国際芸術祭「国際芸術祭 あいち」は、現代アートに触れる貴重な機会です。愛知県内各地が毎回会場となり、2025年の会場となった瀬戸市を訪れました。
瀬戸市へ:リニアモーターカー「リニモ」体験

名古屋駅から瀬戸市へは、地下鉄とリニアモーターカー「リニモ」を利用しました。2005年の愛・地球博に合わせて開業したリニモは、磁力で浮いているため乗り心地が良く、スムーズに目的地まで移動できます。
愛知県陶磁美術館


まず向かったのは、愛知県陶磁美術館。建築家 谷口吉郎氏が1978年に設計した建物は、和の趣しを取り入れた美しいデザインです。


展示作品は、ワンゲシ・ムトゥ《眠れるヘビ》やシモーヌ・リー《無題》など、多様な表現が楽しめます。特に印象的だったのは、黒人・女性作家による作品が多く展示されていた点です。
瀬戸市街
陶磁美術館から路線バスで瀬戸市街へ移動し、旧銭湯「日本鉱泉」や瀬戸市銀座通り商店街の旧八百屋などを巡りました。


佐々木類の《忘れじのあわい》は、ガラスに植物や写真などを封入し、瀬戸市の記憶を可視化したインスタレーションです。

冨安由真《ポップアップショップ》は、瀬戸の鉱山で珪砂を精製する際に生じる不純物「砂キラ」や磁器土で作られた花などを用いた作品です。



旧深川小学校の校舎1階全体を使用し、壁面や設備に初期人類が描かれたアドリアン・ビシャル・ロハス《地球の詩》は圧巻でした。


また、粘土を採掘する「加仙鉱山」の作業場に展示されたロバート・アンドリュー《内に潜むもの》は、瀬戸の土を層状に固め、仕込まれた糸が機械的に巻き込まれることで徐々に崩れていく作品です。


工芸家・藤井達吉の旧工房「無風庵」には、沖潤子《anthology》が展示されており、赤い布の塊と約10万本の針を刺した陶土という独特な表現に引き込まれました。
瀬戸市街は、こじんまりした会場と個性ある作品が多くあり、楽しく歩いて回れました。
名古屋電鉄瀬戸線で愛知芸術文化センターへ
瀬戸市街からは、名古屋電鉄瀬戸線に乗り、栄の愛知芸術文化センターへ移動しました。

ムルヤナ《海流と開花のあいだ》は、毛糸で編み上げた海中世界を表現した作品です。手前は白骨化したサンゴだとか…

川辺ナホ《INSULA(島)》は、炭と銅線、碍子(がいし)で構成されたインスタレーションで、床に敷かれた炭の粉末には植物模様が繊細に描かれています。

イラク出身の作家によるバーシム・アル・シャーケル《スカイ・レボリューション》は、戦争体験をテーマにした作品です。空爆の瞬間の空や飛び散るがれきが描かれています。

最後に、瀬戸で観察した植物を大皿に描き、植物の灰をかけて焼成した浅野友理子《地続きの実り》を見学しました。
いつもは鑑賞するのに一泊して2日間を要しますが、今回はアクセスも良く、1日でなんとか回ることができました。
2025/9/26

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