きたけんブログ

旅と趣味と

中之条ビエンナーレ 2025 (1)

群馬県中之条町で隔年開催される芸術祭「中之条ビエンナーレ」を初めて鑑賞しました。今回で10回目を数える注目のイベントです。

新幹線で高崎駅まで行き、レンタカーを利用して2日間で周辺を巡りました。中之条町へはJR吾妻線で行くことも可能ですが、本数が少なく移動の制約が大きいため、今回はレンタカーを選択しました。

中之条ビエンナーレの会場は、東から中之条市街地エリア、伊参いさまエリア、四万しま温泉エリア、沢渡暮坂わたりくれさかエリア、六合くにエリアに分かれており(いずれも難読地名です!)、1日目は中之条市街地、四万温泉、沢渡暮坂を見学する計画を立てました。

中之条市街地

JR中之条駅周辺に広がる「中之条市街地エリア」は、シャッター街や空き家が目立ちますが、それらの空間を活かして作品が展示されています。

鹿野祐介さんの作品《身体と地表の平行時間における創造的回復活動(睡眠美術)》は、寝ているハンモックに吊り下げられた鉛筆が揺れて床に描く軌跡というユニークな表現です。

展示会場の一つである「中之条町歴史と民俗の博物館『ミュゼ』」は、明治18年(1885年)に建てられた旧吾妻第三小学校の校舎を再利用した郷土資料館です。趣のある木造校舎でしたが… この後、廃校舎を巡る旅が続きます。

「中之条町ふるさと交流センターつむじ」は、観光や地域住民の交流拠点として、カフェ、ショップ、足湯などが楽しめます。

「つむじ」に展示されている植田爽介さんの作品《※Zebra Finches Join the Tsumuji Footbath Community※》は、作家自身が飼うキンカチョウをモチーフに、足湯での会話と鳥の集う姿を重ね合わせた表現です。

明治18年(1885年)創業の旧廣盛酒造は、役割を終え、現在は文化イベント会場としてリノベーションされました。

藤原隆洋さんの作品《flow》は、吾妻川の砂を素材に、時の流れの記憶を表現した彫刻です。

西島雄志さんの《時空を超えて》は、無数の銅線パーツを組み合わせたインスタレーションで、酒蔵の暗室に光と陰影を生み出しています。

四万温泉

中之条市街地を離れ、四万温泉へ。ここは「四万の病を癒す霊泉」と伝えられる名湯で、昭和レトロな街並みが広がります。

積善館本館は、日本最古の湯宿建築で、元禄4年(1961年)に建てられたと伝えられます。

光明制作所の作品《世のチリ回収センター》は、「生きることで心身に付着する“世のチリ”を回収する場」というコンセプトのもと、何かを吸い込みそうな装置があちこちに配置されています。

台湾出身のアーティストによる作品《中之条行旅図》は、水墨画で中之条の風景を記録したものです。

四万温泉エリアにある旧中之条町立第三小学校の校舎も展示会場となっています。

《White Gift》は、中之条で蔓が陽を目指して繁茂する藤蔓ふじづるに着想を得て、「植物の生命力と母性」を表現しています。

菅原久誠さんの作品《外ばかり見ていた》は、子供の視点から写真やテキストを映し出し、「外の世界への憧れと想像力」を呼び起こします。

沢渡暮坂エリア

四万温泉エリアをあとにして、沢渡暮坂エリアを巡ります。エリア内には沢渡温泉街がありますが、ここもなかなか昭和館があります。

《ラ・アナモルフォーズ》は、旧西中のグラウンドに描かれ、高台から見下ろすことで「歪みなく」鑑賞することができます。高校の「平板測量」の技術が活用されているそう。

《そこに在る、見えない生活》は、展示会場である「沢渡ギャラリー」がギャラリーであるにも関わらず、そこにあるはずのない、閉ざされた生活感ある一室を寸法図で再現することで、展示空間にある私生活という矛盾を問うています。

《Shapes of Transition》は、元温泉宿である旧沢渡館の記憶や時間を、彫刻や映像で残した作品です。

おまけ 草津温泉

宿泊は、中之条町ではなく(すみません)、草津温泉です。草津温泉で一番有名な湯畑は、1975年にかの岡本太郎氏によって大改修されたものだとか。その後2012年以降、周辺の駐車場を再編し、広場や湯もみが見られる施設、ライトアップが整備されたそう。今の姿は、結構最近の取り組みによって出来上がったものなのですね。

後半へ続く。

2025/10/9


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