Word で論文を書くとき、数式入力に悩む人は少なくありません。私自身も行列の入力でつまずき、調べてみたところ、Word 2007 以降の「数式ツール」が意外と高機能であることに気づきました。
Word の数式ツールは、LaTeX に近い入力方法を採用しており、
たとえば \times と入力すると自動的に「×」に変換されるなど、キーボードだけで効率よく数式を作れます。
ここでは、よく使う入力例とその出力をまとめて紹介します。
基本的な入力例
| 数式 | 入力例 | 出力 |
|---|---|---|
| 分数 | (a+b)/c | |
| 積・商 | a\times[space]b\div[space]c=0 | |
| 指数・添え字 | a^b, a_b | |
| 根号 | sqrt(x&n) | |
| 積分 | \int_a^b[space]f(x)dx | |
| 総和 | \sum_(k=1)^n[space]S(k) | |
| 極限 | lim_(x->0)f(x)=0 | |
| 連立方程式 | {\eqarry(x+y&=1)@y&=5}\close[space]@で改行、&の位置で揃う | |
| 行列 | \matrix(a&b&c@d&e&f)[space] | |
| ギリシャ文字 | \alpha+\beta+\gamma=0 | |
| 右矢印 | \Rightarrow | |
| 無限大 | \infinity | |
| ゆえに | \therefore | |
| なぜならば | \Because |
※ [space] はスペース入力を示します。
入力時の注意点
\alphaのように「\」の後に文字が続く場合、スペースで確定させる必要があります。- 分数や指数を 複数の項に適用したい場合は括弧で囲む と意図した形になります。
Word の数式ツールは、LaTeX のように「構造を入力で指定できる」点が魅力です。特に行列や連立方程式のように、揃え位置を & で指定できるのは便利です。
しかし文字のそろえ方までコマンド(この言葉が正しいかどうかは分からないけど)で指定できるのは魅力的です。
応用的な入力例
| 入力例 | 出力 |
|---|---|
x=(-b+¥sqrt(b^2-4ac)[space])/2a[space]もしくは¥quadratic[space][space] | |
S=¥underbrace(1+2+¥cdots+n)_n | |
| ¥overbar(A¥cap[space]B) =¥overbar[space]A¥cup¥overbar[space]B | |
(¥matrix(a_11&a_12&⋯&a_14\\a_21&a_22&⋯&a_24\\a_31&a_32&⋯&a_34))[space] |
複雑な行列も、このように入力すれば問題なく扱えます。
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